無邪気の楽園 1

なんかもうふとした瞬間人生イヤになって今の記憶そのままで小学生くらいに戻りたいな、という願望は俺のようなクズ野郎にとっては時々湧き上がってくるどうしようもないものだったりします。このマンガもそのお約束に乗っ取り過去に遡行してしまう。それで、小学生くらいだとまだ性の区別が曖昧だったりするわけで、その余りのあけっぴろげさに一喜一憂するというエロ成分多めのギャグ漫画です。

ほとんどエロ漫画ではあるんですが基本はギャグ漫画なのは、直接的な描写は無いため。身体的には小学生なんでね。各話は、基本的に、見た目小学生中身おっさんな主人公が小学生ならありうるけど大人の感性ではありえない開放的なシチュエーションに、小学生ならありか……いや、でも! と興奮と葛藤の狭間で行き来して終わる。はっきりいってかなりアホであるが、そのくだらない思考は等身大であり、共感できること多々なところがこの漫画の素晴らしいところでしょう。

実用性という面では微妙なのは前述の通りですが、女の子の絵柄は実に瑞々しくて素晴らしい。東雲太郎氏のキミキスとかも大概扇情的でしたが、やはり本場(エロ漫画)を経験している作家がダイレクトな手法を抑えたときの潜在力というのは一味違うってことなんでしょうか。

無邪気の楽園 1 (ジェッツコミックス)

無邪気の楽園 1 (ジェッツコミックス)