乙女はお姉さまに恋してる 2 窓越しの異邦人(GA文庫)

おとボク2の文庫版第２巻。展開としては、薫子さんがご家庭の事情で悩みを抱えて上手く捌ききれずに悶々とする辺りまで。基本的には原作とほとんど同じ内容なので、既にプレイ済みの人間としてはあーそんなイベントありましたねー的な感慨にふけりながら読んでいました。幾らか原作とは異なる描写にする変化球も織り交ぜつつの原作ダイジェストに近い雰囲気になっているので、原作ファンなら楽しめるんじゃないでしょうか。千歳さん無しのプール切り抜けは強引な気がしないでもなかったけど、実際どうなんでしょうね。まぁフィクションだから気にしたら負けでもあるんですが。

ここら辺りは千早さまが自身の暗黒面と向き合って懊悩し始めるのが一つの山であるんですが、この巻では優雨ちゃんが比較的優遇されてて俺歓喜。病弱だけど鋭いセンス持ちってキャラは素敵です。鋭敏な感覚スキル持ち故に初音さんと衝突してしまうわけなんですが、きちんと乗り越えられるだけの度量もあるんですよね。無論、きたない千早さまの策略や雅楽乃など周囲のサポートあってこそのものでもありますが。

元がエロゲのノベライズを読んでて思ったのは、BGMや音声やグラフィックを無くしてテキストに圧縮されると読みやすいですね。元の話を知ってるからスルスルと頭に入ってくるというものあるんでしょうけど。あとがき読む限り筆者は再構築にかなり手間隙をかけているようなので、当然の帰結かもしれませんね。

乙女はお姉さまに恋してる 2 ~窓越しの異邦人~ (GA文庫)