おおかみかくし 2

さすがにもう一巻の記憶もほとんど無くなったというか、そもそも一巻の印象がスーハースーハクンカクンカくらしか残ってないのに何故二巻買ってしまったのか不可解なんだが、とりあえず読み終わった。なんていうか、まぁまぁ、としか言いようが無い。無難に読めるんだが、無難だった以上の感想が出てこない。テキストが破綻してるわけでもなく、展開も素直なので、なんだかんだいって読みやすい。しかし、この作品をこの作品たらしめる要素があまり無いんですよねぇ。設定とかキャラとか一つ一つの駒は良いんだけど、どーにも上手く使い切れてない感じがする。

閉鎖的な村社会と振興開発の対比、人外な人々とフツーな人々の見えざる対立、古い慣習に縛られれて身動き取れなくなってしまってる不幸系なヒロイン……などなど。個別の要素を見ると、よくありがちな物ではあるものの、ポイントは良くおさえている。ジレンマ状態に陥ってるところへ転校生がやってきて波乱万丈を巻き起こすのもありがちな手法であり、エロゲとかラノベとかそゆのに慣れてる身にはとっつきやすい。どーにもひぐらしスメルが漂うのは残念だが、原案が竜騎士07氏だから仕方無い。

ただなぁ……ヒロインの眠にイマイチ見出せるものが無かった。セクハラ談義してるうちにフラグが立っちゃったでござる、な展開にハテナマーク出ちゃったんですよね。えっ、それで仲進展しちゃうの? と。バッドエンド前提の物語つーかヒロイン死ぬの確定してっから、必要以上にかわいい描写にしなかったのかなぁ……とか邪推してしまう。そして色々深読みしてしまうとイマイチ物語に没入出来ずで印象悪くなり悪循環。

エロゲ的にはこういうバッドエンドのルート何回か繰り返したあと、大団円エンドが待ってるのがお約束なわけですが。続刊が出るのかどうかも良くわからん状態で、果たして読者たる俺のアテンションがそこまで持続するのかどうか……

おおかみかくし 2 (ガガガ文庫)

おおかみかくし 2 (ガガガ文庫)