お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!! (1)

あまりにもネジが飛びすぎておかしい所だらけで異常なところばかりなのが逆にまともに見えてきてしまうという希代の後世に残るべき妹系ラブコメマンガ。偏執的なまでに狂った愛情をこれでもかと兄へと捧げる妹・奈緒と、そのうらやまsいや見るもオゾマシイ猛攻を凌ぐだけで精一杯な余りに二次元・三次元のエロへと逃避する兄という大変愉快な構図。兄のイカレヘタレ具合も大概なもんがありますが、なにより妹のレベルが高すぎて最早すべてがどうでもよい。

なんといいますかまぁ妹モノというのも色々カテゴリがあるわけですが、一応のお約束としてロリロリキュートな可愛さを持ち合わせているのが一つの条件のようなもんです。このマンガもソレナリにカワイイ妹さんなんですが、自分がそこそこであることを自覚した上でアブノーマルな欲求を持ち合わせていることも承知の上で弾けた行動をお取りなさるのが非常に魅力的です。いやぁ俺もこういう計算高い妹に心の中で変態とか罵られつつも迫られて背徳的な劣情を抱くなどをしてみたいなぁ(棒読み)

一巻の最後ではライバル……と呼んでいいのかどうかわからないが、奈緒の視点からみればそういうポジションに位置取られることになるキャラも登場したりと中々に先が気になる展開になったりでギャグ漫画としては申し分ない。かのキャラのサディスティック性がどれだけ場をひっかき回すか楽しみですが、兄のライフは一体どこまで持つのやら。

絵柄は最初は表紙絵見たときちょっとキツいかなぁと思ったけど、中はそれなりに繊細なタッチで読んでる内に大して気にならなくなった。申し訳程度にパンツ要素を織り込んできたり、パンチラはキッチリ描き込まれてるもののギャグシーンはちゃんと崩したりとバランスが取れており、筆者の分かってらっしゃる感が素晴らしいです。