となりの関くん

授業中、ふと隣の席の人を見ると何だか知らんがゼンゼン関係ないことをやっていてビビる、という体験をどのくらいの人間がしたことがあるかわからないが、とにかくそういう素朴な驚きを基にしたマンガである。ちょっと目を離した隙に隣人がとんでもないことになったりしてビビらされるものだが、ページを進むごとにエスカレートする関くんの無言の芸にはつい笑わずにはいられない。

現実世界では早弁であるとか内職だとかノートや教科書の偉人に落書きしてみたり窓の外を眺めてたそがれてみる以上のことは中々難しいものだが、このマンガにおける関くんのクオリティは無茶を通り越して驚天動地の域に達している。諸々の所業が職人芸染みていたり、笑いのツボが比較的不明だったり、なんでそんなことをやろうとする気になったのかの動機が何処から沸いて出たのか疑わしかったりとハチャメチャである。

授業中だからということなんだろうが終始無言を貫く関くんに、そういう問題でもなかろうとつい突っ込みを入れたくなる面白さがすばらしいです。