琴浦さん1
アニメ化していたので買ってきた。
他人の心が意図せずに見えてしまう少女、琴浦さん。その超能力がゆえに周囲から浮いてしまいがちになり、本人もいつしか孤独であることが当たり前の生活になっていく。転校を繰り返すある日、健全妄想系男子の真鍋君に出会うことでラブコメ学園生活に巻き込まれていく。
前半ややや暗めのお話なんですが、一区切りついてからは、それはまぁイチャコライチャコラとはぁ前半のややダークな展開は一体なんだったんだと感涙の汗を流すことになった。すべては真鍋君のエロスとパッションが世界を救ったのだ。心の中で考えていることを映像表現でも伝わってしまう能力でよかったですね琴浦さん。
そういうわけでお話の後半は、時間を持て余す学生の経験値がゼロに等しい琴浦さんをいじくっていじくり倒す、嗚呼青春の物語と化してしまうのは必定である。初々しいカップルのソレもともかく、お姉さん気質の御舟部長による容赦のない攻めにどうやったところで翻弄されるのは仕方ないね。
- 作者: えのきづ
- 出版社/メーカー: マイクロマガジン社
- 発売日: 2010/07/30
- メディア: コミック
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ヘンコイ!
何だか良く分からないが自分の筆記用具やら机の角やらが謎の液体で何時の間にか汚されている、というややドン引き風味な絵から始まるラブコメややエロマンガ。そんなわけでその正体はクラス一の美人であり、放課後の教室で体操服に顔をうずめられておりながらスーハースーハークンカクンカしながらひとり事に及んでいる、というシーンに遭遇してしまう。ここまでは、この手合いのモノではありがちなイントロなのだったのだが……
ソレを見た主人公がそのまま廊下で自分もまた自家発電に及ぶというリスキーに走るのもレベル高いですが、お互いがお互いをオカズにしてるのが露見してなお寛容の心を見せるヒロインもまた超越者であった。この段階でもなお、多少変態成分は高いものの、まだなんとかフツーのややエロありラブコメの範疇ではある。
その流れで一応本番行為までは及ぶのだけど、実用度はそこまで高いわけではない。それは最後まで読んで頂ければ納得していただけると思われる。というか、見開き2ページ使用して黄金の雨を降らしてしまったあたりで、おわぁ……と声が出てしまった。まさかのフィニッシュに、たしかにややヘンなコイのマンガであったといわざるを得ない。
- 作者: 東鉄神
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2009/12/18
- メディア: コミック
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この中に1人、妹がいる! 1
なんつっても女の子のイラストが抜群にかわいい。もはやそれだけの理由で買う価値があったといっても過言ではない。内容がどうこうの以前に、表紙買いしてよかったと脳内麻薬が分泌されてどうでもよくなってくる。
カバーにもなっている心乃枝さんですが、キャラクターデザインは割とオーソドックスな黒髪ロング。しかしながら、割かしにむちましいボディ属性の持ち主であり、しょっちゅうアレコレ理由をつけて脱ぎたがるので宇宙がやばい。お約束な入浴シーンや、突然の妄想でハイスペックな身体を披露されたりと活躍してくれる。また、髪色が抑え目カラーなだけでにシックな風合いのブレザー制服が非常にマッチしており、服デザインのヒラヒラ加減もまた最高である。例によって無意味にパンチラ絵がちょくちょくはさまれるのですが、無地柄というのまたセンスがある。もう一人がシマシマ担当なだけに、コントラストがついている。謎のひらひらニーハイソックスもそそるものがあり、俺的には一分の隙も見当たらない。
なんかこう書くとキャラ絵一点突破のラノベ原作マンガなのか、といった風体ですが。いやまぁ実際そのとおりなんですが、一応ソレナリのストーリーがありラブコメとしても良く出来ている。タイトルにもあるとおり、ヨメを見つけなければならないが、その中に実の妹が混じっているらしく、どうにもマジにラブ出来ない葛藤、というありえなさげな設定は良く出来ている。これがあるおかげで一本芯が通り、単なるキャラモノに終わってない印象があります。
この中に1人、妹がいる! 1 (MFコミックス アライブシリーズ)
- 作者: もっつん*,田口一
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2011/12/22
- メディア: コミック
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ヴァルチャー
ヴァルチャー 完結済
中世ヨーロッパ風VRMMORPG世界に取り込まれちゃう系の一次創作ネット小説。放り込まれた世界は、現代日本とは異なる戦乱と陰謀渦巻く混沌の時代であり、異世界に迷い込んだプレイヤーたちは困惑しながらも彼らなりに適応していく。そんなわけで、割とカンタンに命が安く散っていくため、結構悲惨でダークな展開をしていく。主人公たちもアッサリ首ちょんぱしていくので、ややグロいのが苦手な方にはオススメできないかもしれない。
しかし、そんな最低最悪な状況下にあっても、なんとしてでも生き抜いてやる―例え他者の犠牲の上にしか成り立たないものであったとしても―という強い意志で闘い続ける主人公たちがなんとも格好よい。主な主人公となるアギラとユウは、異世界放浪前の日本でも悲惨な生活をしていたという下地がある。それがゆえに、弱肉強食の戦乱の時代を駆け抜けられたというのがなんとも皮肉な所であるのだけど。彼らは、序盤こそチート能力でもって死を免れるために必死な生き方をするのだけど、それがために次第に多様な人々を惹きつけるように成長していく。アギラさんはあんま変わんないけど、ユウの貫禄レベル上昇っぷりは素晴らしい。依存がやがて解きほぐされ、終いには王者の強靭さにすらなってしまうとは。
作者あとがきによれば、本当はより悲惨な物語になる予定だった、というのも頷ける話である。暗黒属性のアギラとユウではあるのだけど、彼らが元来持つ生命力が強すぎて明るいエンドになってしまった、というのも深く共感が出来る。紆余曲折はあったけれど、なにげにハッピーエンドなんですよね。あんな大団円になるとは序盤からはちょっと想像ができない。
俺はこの小説お気に入りなのだけど、無条件に他人に薦められるかというと少し苦しい。先に書いたようにダークなお話というのもあるし、やや読みにくい部分があるからである。この小説の持ち味として、深く説明や解説が必ずしも行われない点が挙げられる。それこそが、奥行きのある世界観を成立させている。無闇に親切なキャラクターや描写がないおかげで、想像の余地が生まれる。登場人物たちは切迫した時代を生きているわけで、状況を100%理解して行動をする余裕があるわけでなし、ある種動物的な嗅覚に基づいて選択行動をする。そこが奇妙なリアリティの源泉である。ただ、色々省略されてしまうと、ちと読みにくさがある。特に政治的背景を持つ部分については、この作品独特のノリについていけないと苦しいものがある。
最も、ネット小説に商業作品のような完成度を求めても致し方ない。むしろこういう荒っぽさを放つ作品をこそ漁るのがネット小説の醍醐味であろう。
花と星 (2)
全俺が待望した第二巻にして最終巻。読む前にはもう終わってしまうのか、という心惜しさが大きかった。だが、読み終わってからの爽快な気持ちは半端ではなかった。こういう波乱万丈で紆余曲折あったけれども皆ハッピー大団円でサクッと完結するソフト百合が読みたかったのだと、認識を深めるのであった。
前巻の終わり方が終わり方だっただけに、いやホントこれ欝エンドな方向に突っ走ったらどうしたもんでしょう、とヤキモキしておりました。だが杞憂に終わった。花井さんが振り回されまくって、星野さんが意識し過ぎて逆に無意識に引っ掻き回しまくって、実は最も常識人であった船見先輩が細やかな気配りが出来る故に一手に損を引き受けてしまったり。先輩かわいそうです。でも、先輩が身を投げ出す覚悟があったからこそのゴールなんですよねぇ。
ガールズラブなので女性同士というややシビアな話題なのだけど、花井さんが色々と青春初心者すぎて空転しまくりで激烈にシリアス過ぎないのがとても良いです。これはマンガとしてテンポが良くなって読みやすくなるという利点でもある。ハラハラしつつもドキドキさせ、ページを捲る手を止めさせない。コミカルさ具合では星野さんもどっこいどっこいなんですけれども。星野さんは言動と表情のギャップが大変なことになっているお方なので、花井さんはイチイチそれにブン回されるわけで。突然の修羅場チックかと思いきや、おいちょっと待てよと肩の力を抜けさせる展開を交互に繰り返すことで、物語は少しずつ、しかし確実に進行していく。このバランス感覚は巧みといって良いでしょう。
各キャラクターの造形も見事なんですよね。この巻では回想の形で、先輩と星野さん、星野さんと花井さんがそれぞれ接点があり、そのことが後々までに影響を引くということが描かれている。それぞれのキャラは唐突に見える行動を取り捲りなんですが、それには原点がちゃんとある。先輩はなぜ星野さんをハルちゃんと呼ぶのか、星野さんはなぜ花井さんにトラウマを植え付ける程の卓球をするようになったのか、でもサックリ卓球辞めてしまったのとか、花井さんはなぜに暴走特急キャラなのかとか。花井さんは星野さんのことなど全く覚えておらず、星野さんは花井さんの存在があったからこそ決意をすることになり、船見先輩は星野さんと離れ離れになっても忘れられずに秘め過ぎた思いが一気に噴出することになり。そうした過去の邂逅が、現在の出会いと繋がっていく。象徴的なのは、卓球がそれぞれの別れになるのだけど、最後には二人を結びつける手がかりとなる。これは最高ですよいやマジで。
絵柄も内容に程よくマッチしております。心理描写と表情の動き、比較的動きの少ない星野さんと、躍動感溢れる花井さん。それに、ミステリアスだけれども高い包容力の顔も併せ持つ船見先輩。シャープだけれども丹念な描き込みには恐れ入る限りです。
彼女たちはこれから激アマな百合生活を満喫していくかと思われますが、これ以上の物語は綴られないことが残念に感じてまうほどに素晴らしいマンガでした。
花と星 (2) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)
- 作者: 鈴菌カリオ
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2012/11/12
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他の巻の感想
ご注文はうさぎですか? (1)
こういう4コママンガを我々は待望していたのだ、と声を大にして言いたい。基本的に幼女しか出てこず、彼女たちがキャッキャウフフと日常をのんべんだらりと過ごしながらも無駄に緊張感を張り詰めることもあったりなかったりしながら、石畳と木造の家が立ち並ぶ想像の中でしかありえない火事が起きたら一瞬でゴミクズと化しそうな中世ヨーロッパ風の建築物に囲まれた中で、喫茶店のウェイトレスなどや制服姿に胸を熱くするというマンガ。ストーリーもなにも起伏もなにもあったもんではないが、ただひたすらにチマい女の子たちが七転八倒する。だがそれがいい。
ある意味お約束ではあるが黒髪ツインテールのリゼがやばいですね。斜め上方向にツンデレするのは様式美でしょう。彼女独特の基準と価値観で謎の逆切れをしてみたり、クールさを装っているのだけどどこか外してる空気漂いまくりで哀れながらもコミカルなところが秀逸。天然という一言だけで片付けるには惜しいほどの逸材でしょう。
実際のところ天然キャラというかボケキャラばかりで人物構成がされているので、まともなオチが良い意味で期待できない。ボケにボケ倒すのは日常茶飯事であり、予測不可能で収集不可能な展開が最高です。
絵柄も内容とマッチする繊細なタッチでありこちらも良く出来ている。時々差し込まれる、全員集合絵がほんにまぁ突き刺さるものがあり、メガネとか水着とか、そのあたりは視力上がるんじゃないかというほど目に優しい。
ご注文はうさぎですか? (1) (まんがタイムKRコミックス)
- 作者: Koi
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2012/02/27
- メディア: コミック
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となりのランドセルw 1
巨乳ロリ小学生! これほどまでに魂ゆさぶるキーワードがあるだろうか。個人的には小学生とかランドセルとかはオプションではあるのだけど、いずれにせよ、でっかくってちっさければ親指が自動的に立ち上がる。犯罪的なまでに幼顔にもかかわらず、ボディの発達度合いがMAXであり、てろんてろんな口調に無防備なアクションとなればこれはもう平静ではいられない。
とはいうものの本書はそれほど紳士御用達というほど未熟成分が強いわけでもない。本筋は、同級生で勉強運動完璧ややツンデレ気味の隣の美少女とのドタバタラブコメディ。先に書いた幼女と一緒に帰ってウワサされるからと帰宅を断られる系女の子との鞘当といいますか。でもどっちかというとそんなのどうでもよくて、小学生をもっと出せやこら、というのが素直な感想です。
- 作者: 宮下未紀
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2011/09/02
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